
銀座駅から徒歩すぐ、松屋銀座の向かいにあるビルの地下へ。店内に一歩入ると、版画や陶芸、型絵染の作品が飾られた民芸調の空間が広がります。ここは東京で初めてしゃぶしゃぶを提供したといわれるざくろグループの銀座店。1955年に創業した「ざくろ」は政財界人や文化人にも愛されてきた老舗です。
「ざくろ 銀座店」はグループ店の中でも唯一、創業当時からこだわっている火鍋子(ほうこうず)でしゃぶしゃぶを楽しめる店。火鍋子とは、熱伝導率の高い銅鍋で、中央の煙突部分に炭を入れて熱する鍋。着物に身を包んだ仲居さんが、炭の良い香りとともに火鍋子を運んできます。主役の肉は、A4・A5等級の黒毛和牛。長年付き合いのある仲買人からその日一番良い肉を仕入れています。
炭の熱で出汁が沸点に達したら、黒毛和牛を一往復、黄金の出汁に泳がせます。一瞬で肉に火を通すことで表面に皮膜ができ、肉のうまみをぎゅっと閉じ込められるのだとか。ほんのり色づいた黒毛和牛を秘伝の胡麻だれにたっぷりと絡めて頬張ります。濃厚な胡麻の風味と唐辛子の辛さがやわらかい肉によく絡み、うまみが口いっぱいに広がります。
「明るく活気のある接客を心掛けたスタッフが、どの世代の方でも心地よくご飲食いただけるようにおもてなしさせていただきます。」