まるで昔ばなしに出てくるような茅葺き集落。ここは、群馬県浅間隠山の麓に広がる「かやぶきの郷 薬師温泉 旅籠」です。立派な長屋門をくぐると、7,000坪の敷地に全国から移築した茅葺き家屋が7棟立ち並びます。メインフロアの「本陣」までの道々、昔あそび体験ができるまくらぎ広場や蕎麦匠房、直売処や展示処などを楽しみ、江戸時代に迷い込んだような錯覚を起こすのもまた一興です。
宿泊棟は2棟あり、今回ご紹介するのは温川の渓流沿いに建つ新館、せせらぎ館の「永井宿」。総面積72㎡のゆったりとした部屋には囲炉裏の間があり、古民具や古美術品が設えられた空間は、「旅装を解く」といった表現が似合う宿場の旅籠屋風情。客室露天風呂では薬湯に浸かれ、夜にはライトアップされた滝と紅葉が美しい渓谷を楽しめます。
このお宿での楽しみは数ありますが、特筆すべきは江戸時代に発見されたという源泉。汲み上げではなく、今なお自噴しているというから驚きです。源泉かけ流しの「薬師の湯」や「滝見乃湯」で200余年前から湧きでる美人の湯をお楽しみください。
※画像はイメージです。
お食事は茅葺き家屋の「濱田邸」もしくは「小林家」で囲炉裏料理をお楽しみいただけます。10~11月中旬は、地産秋野菜が美味しい時期。なかでも契約農家で採れる希少なマコモダケがおすすめです。また、幻のリンゴ「ぐんま名月」も膳を彩ります。
▲広大な敷地に200年以上前から自噴する天然温泉と、茅葺き家屋が点在。4,500点もの古美術品も見ものです。
▲温川の滝を望む絶景露天風呂「滝見乃湯」。新緑や紅葉、雪見など季節の景観と夜のライトアップが楽しめます。