多くの文人墨客の足跡が残る修善寺の温泉街を抜け、緩やかな坂を上がると現れる、竹林に囲まれた数寄屋造りの建物。お迎えするのは日本建築の粋を極めた雅やかな佇まい。新年の特別な旅にふさわしい風格のある温泉旅館「柳生の庄」です。
色彩を抑えた静かな気品を感じる館内には、15の客室がゆったりと配され、それぞれに異なる意匠と趣を持たせた空間が用意されています。館内で最も広いお部屋は離れの「松の生」で、12畳と7.5畳の本間、次の間のほか、中庭を隔てて8畳の控えの間がしつらえられています。本間の広縁の向こうに広がるのは、このお部屋に宿泊しなければ見ることのできない大きな庭。その美しく、凛とした佇まいに自然と背筋が伸び、心を清らかに整えて一年の始まりを迎えられる気がします。
風雅な空間に身を委ねてひと息ついたあとは、茶室小間を思わせる東屋の露天風呂で湯浴みをご堪能ください。聞こえてくるのは湯の音と葉擦れの音。日が暮れると庭にはあかりが灯され、自分さえも風景のなかに溶け込んでしまうような静謐な世界に包まれます。京懐石を礎とする本格割烹が前身の「柳生の庄」。器のなかに繰り広げられる旬を愛でるのもまた贅の極みです。
※画像はイメージです。
大きめの柚子をくり抜き、牡蛎や白子、しめじなどの具材を白味噌仕立てにした逸品。炭火コンロで熱々の冬の味覚をご堪能ください。