“山代の いで湯に遊ぶ楽しさは たとえて言えば 古九谷の青”
歌人 与謝野晶子が愛し、芸術家の北大路魯山人をも魅了した加賀・山代温泉は、開湯1300年の歴史をもつ名湯。そのなかでもっとも古い源泉である山代1号泉を使用している老舗宿が「たちばな四季亭」です。温泉街の中心、湯の曲輪(ゆのがわ)で明治元年から変わらぬおもてなしの心が息づきます。
館内の床は天然無垢の桐敷き。足の裏にさらりとした清々しい感覚は、これから始まる非日常への第一歩です。客室はすべて、薬王院と服部神社の景色を望む上質なしつらえ。今回ご紹介する「群青」は、金沢の歴史や文化を象徴する伝統色「加賀五彩」をテーマにした展望露天風呂付きの和洋室です。和室とベッドルーム、キッチン付きダイニングで構成され、輪島塗の扉、九谷焼の取っ手や花器など随所に山代の粋を感じられます。お部屋の窓から見えるのは、風情ある温泉街、そして薬王院と服部神社の鎮守の森。一幅の絵画のような景色をマッサージチェアに横たわって眺めていると、時間が経つのを忘れてしまいます。
何より旅の記憶に刻まれるのは、源泉かけ流しの湯を湛えた展望露天風呂。1300年もの間こんこんと湧き続け、昔も今も旅人を癒してきた名湯に思う存分身体を委ねられます。そして、夕朝食ともに客室でゆったりと味わえるお食事。日本海の幸や加賀野菜を用いた加賀の味覚が九谷焼に彩られ、一品一品丁寧なおもてなしが心に深く刻まれます。
※画像はイメージです。
地元橋立漁港で水揚げされた新鮮な日本海の魚介類や加賀野菜を中心とした食材を使用。九谷焼に彩り華やかに盛りつけます。