新千歳空港国際線旅客ターミナルビルの上階に位置する「ポルトムインターナショナル北海道」。ロビーに一歩足を踏み入れると、アイヌ民族の勇ましい姿と、広大な大地や豊かな自然をイメージさせる土壁のアートワークがゲストを迎えます。館内は江戸時代の絵画を中心に、幕末･明治時代にいたる多彩な美術や工芸品が展示され、さながら美術館のよう。空港にいることを忘れる静寂に包まれたアート空間が非日常へと誘います。
　ゲストルームは171室。そのすべてに異なるページの北斎漫画を飾るなど、日本の文化を随所に取り入れています。3タイプあるスイートルームの一つ「琳派スイート」は、最上階8階に配された130㎡のお部屋。日本美術史上、最も装飾的な画風を展開する“琳派”の美を享受できる空間です。高級な漆器のインテリアや金の襖などを設えた、雅にして斬新な意匠に引き込まれます。琳派にみられる艶の配色、華やかな色使いを取り入れた大胆な空間構成で、洋間の中に和を取り入れたリビングダイニング、和風の天蓋を設けたベッドルーム、天然温泉付きのバスルームを備えています。
　窓の向こうは白銀のエアポート。日本文化の粋に身を置き、舞い降りる雪と飛び立つ飛行機を眺める贅沢。新しい年のはじまり、明るい一歩を踏み出すのにふさわしい、清々しい初旅となりそうです。