北海道ではそろそろ初雪の便りが届くころ。200年以上も前の書物にも登場する名湯･登別温泉では、舞い降りる雪と湯けむりの情緒豊かな風景が湯治客を迎えます。「望楼NOGUCHI登別」は温泉街を通り抜けた先に静かに佇むお宿。日常の延長線上にあるくつろぎを追求し、余計なものを排除した洗練された意匠に和の趣を融合させた空間です。
　ゲストルームは全室に展望風呂を備えたスイート仕様。今回ご紹介するのは、スタンダードな70㎡のスイートルーム。シンプルなデザインと木のぬくもりが調和する開放的な空間に、大きな窓から望む登別の風景が情緒を醸し出しています。ここでの楽しみは、部屋にしつらえられた展望風呂。湯量と泉質の多さから“温泉のデパート”とも称される登別温泉のなかでも、「望楼NOGUCHI登別」で楽しめるのは、登別温泉の象徴ともいえる乳白色の硫黄泉。湯船は全身を伸ばしても十分余裕を感じられる広さがあり、窓の向こうには遠く登別の山々を眺められます。
　きりっと澄んだ空気のなか、硫黄の香りを感じながら白濁した湯にどっぷりと浸かります。「お湯良し･眺め良し･心地良し」の至福の瞬間に思わず声が漏れます。日々走り続ける大人のためにある冬の贅沢です。