柔らかな陽光が8メートル級の雪を解かし、八甲田はブナの芽吹く新緑の季節がやってきました。青森市内から車で約1時間、車窓からの風景は瞬く間にブナの生い茂る木々の中へと移ろいます。標高約900メートル、十和田八幡平国立公園内に建つのは、雲上のリゾート「八甲田ホテル」。豪雪に耐えうる日本最大級の洋風ログ木造建築が、力強く美しい原生林に溶け込んでいます。
　木の質感が心地よい客室は全55室。今回ご紹介するのは、洋室ツインのスイートルーム「特別室」。リビングとベッドルームがつながった約60㎡の広々とした空間です。窓一面に広がるのは、八甲田の雄大な自然とブナの原生林。窓を開け放つと、やさしい風が木々の香りを運んできます。耳をすませば、鳥たちのさえずりや虫の声、都会では聞けない自然の音。客室にはシモンズ製のベッドが備わり、大自然と一体になるような安らぎの休息時間を与えてくれます。
　温泉は青森ヒバが香る大浴場で自家源泉かけ流しの湯を堪能できます。手つかずのブナ林や南八甲田の山並みを眺めながらの湯浴みは格別。さらにご宿泊者は送迎車で3分ほどにある、千人風呂で知られる姉妹館の酸ヶ湯温泉も無料で利用できます。ホテルは八甲田連峰登山道の入口からも近く、トレッキングやサイクリングもおすすめ。緑の香りに包まれて木漏れ日の中を歩けば、大自然のエネルギーに満たされていくのがわかります。