吉星「鱧のしゃぶしゃぶ」 「鱧のしゃぶしゃぶ」
真っ白な身が花開く夏を告げる、鱧

 「梅雨の水を飲んで旨くなる」と云われる、鱧。産卵を前にした梅雨時の鱧は、栄養を蓄えた身がふっくらと柔らかく、脂が乗ってひときわ美味しさが増します。そんな旬の鱧を目当てに、毎年今か今かと心待ちにしている常連客を迎えるのは、割烹料理屋「吉星」。人形町の裏路地で70余年の時を刻む老舗です。
 吉星で使用する鱧は、熊本・天草の黄金鱧を中心に、淡路島や徳島のもの。皮ばかりか骨まで柔らかく、脂が乗った鱧を毎朝市場で選び抜きます。今回ご紹介するのは、鱧の骨から出汁をとった「鱧のしゃぶしゃぶ」。具材は京水菜と高原レタス、椎茸、そして湯葉と豆腐に絞り、甘みが邪魔をする玉葱はあえて入れず、鱧本来の旨みを存分に味わえます。小骨の多い鱧の身に細やかに包丁を入れる「骨切り」を施すのは、お客様の顔を見てから。「多少お待たせしますが、鱧本来の甘みとレアな食感をお楽しみいただきたくて」と、店主の奥山敬介氏。骨切りの小気味よい音を聞きながら、お酒を傾けるのも風流なひとときです。
 湯気の上がる出汁に鱧をくぐらせます。鱧の身に熱が通り、真っ白な身が広がる様は、まるで花が開くよう。口に運べば、ふわっと柔らかく、レアな食感。淡白ながらも甘みがあり、上品な旨みが際立ちます。つけダレは自家製のすだちポン酢か梅酢をお好みで。爽やかな酸味が調和し、暑さを迎える身体を元気づけてくれます。

鱧湯引きと焼き霜造り

▲涼しげな江戸切子に盛り付けられた「鱧湯引きと焼き霜造り」。自家製梅肉と土佐醤油で召し上がっていただけます。

長良川の天然鮎

▲長良川の天然鮎、琵琶湖の活魚の中でも、頭から食べられる小ぶりの鮎を厳選。備長炭でじっくりと焼き上げます。

店主 奥山敬介氏
1955年に祖母が小料理屋として創業し、2代目の父親がふぐ料理店へと発展させた「吉星」の3代目。創作に走らず、天然の桜鯛、熊本県天草の鱧、冬の天然とらふぐなど、四季折々の天然素材を伝統的な日本料理の技法で提供します。

吉星

東京/人形町

ふぐ料理

所在地 東京都中央区日本橋人形町2-21-5

電話番号 03-3666-9779


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