茅葺きの門をくぐると静寂な自然のなかに京の粋が溶け込んだ、懐かしくも新しい空間が広がります。部屋は3階にある露天風呂付きの「穂波」。丹波の古民家を彷彿とさせる温かみのある佇まいで、木漏れ日が差し込む板の間のリビングに、和室、寝室からなるゆったりとした間取り。足湯も設けられており、湯の花温泉をひとり占めできます。荷物を置いたらさっそく足湯でひと休みしましょう。旅の疲れを癒やした身体に、ぼたん鍋のうまみがじんわり染み渡ります。さらに温泉をなみなみと湛える露天風呂にザブンと浸かれば、身も心もゆるりと解けていくような気分に。夜は足湯に浸かって本のページをめくるのもよし、並んで腰掛けて語らうのもよし。やさしい静けさと旅の力に饒舌な夜となりそうです。
丹波地方の冬の名物料理「ぼたん鍋」を「すみや亀峰菴流」にアレンジ。脂がのったイノシシの肉を白みそ入のダシとポン酢でいただきます。しめの雑炊は京野菜のうまみを含んだぼたん鍋のスープに、おくどさんで炊いたご飯が絡み合う何ともいえない深い味わい。