代官山から恵比寿に抜ける静かな住宅街にあるフレンチレストラン「recte」。“ありのままに、真っすぐに”という意味を持つ店名どおり、素材の味や本質を曲げず、自然のままに表現することを大切にした窯フレンチを提供。有名グルメガイドで6年連続（2017年～2024年）一つ星を獲得し、多くのグルマンたちの心と胃袋を鷲掴みにしている実力店です。
　「recte」を率いるのは、国内外でフレンチを追求してきた佐々木直歩シェフ。食材や生産者に敬意を払い、生命力に満ちた料理へと昇華するため、香り･塩のあて方･火入れに心を砕きます。「recte」のシグネチャーとも言える「国産厳選熟成牛の竈焼き」は、養父や十勝、岩手から仕入れたサーロインを熟成し、天然石の大谷石で組んだ窯と紀州備長炭で焼き上げます。火入れひとつで香りも食感も変わる繊細な窯焼き。生産者が丹念に育てた肉に手を加え過ぎることなく、最良のタイミングを見極めて肉の味を真っすぐに引き出します。
　口に入れると、炭の香ばしさと熟成牛の奥深い香りが鼻からふわっと上がります。噛めばしっとりと柔らかく、肉の繊維がほぐれるようなフレッシュなみずみずしさ。美味しいだけに留まらない、生命の力強さや奥深さを感じます。シェフがまっすぐ貫く、美味しさの本質。飾り立てず素直な味わいを宿す料理こそが、本物を知るグルマンたちを満たす理由です。